05スタッフの一日

その人らしさを取り戻し
笑顔が戻る瞬間に感動

言語聴覚士

人間らしく生きるために必要な
しゃべる・食べる、を取り戻す

言語聴覚士として、話をしたり、食べ物を飲み込んだりするために必要なリハビリを担当しています。病気により何らかの理由で失語症になってしまった患者さんに対して、話の内容が理解しやすくなり、言葉が出やすくなるような訓練を行います。また、食べ物を飲み込むことが難しい嚥下障害をお持ちの方には、楽しく食事を食べることができるよう、食事や姿勢について提案を行っています。もちろん、私一人でなく、チームで考えていきます。
話をすることも食べることも、その人が人間らしく、もしくはその人らしく生きていくために必要なことです。患者さんが「訓練を通じて好きなモノが食べられるようになった!」「リハビリを続けて、家族とコミュニケーションがとれるようになった!」と、生きる喜びを取り戻されて瞳の光が蘇り、活き活きとされる様子を見ると、私自身、大きな喜びを実感します。

教科書通りにはいかない仕事に
明るく前向きに全力投球

リハビリも大切ですが、何よりも患者さんのことをよく知ることが重要です。たとえば言葉の訓練の時など、なかなか言葉が出てこないもどかしさを抱えている患者さんが、何を考え、何をいいたいのか?それをできるだけ理解し、そしてただ「わかった」と言うだけでなく、心から共感するよう心がけています。なかなか伝わらないことをしっかり理解してもらえたと患者さんが感じてくれた瞬間から信頼関係が生まれ、積極的に訓練に取り組んでくれるようになります。
“こういう病気の時にはこういうリハビリ”というセオリーはありますが、必ずしも教科書通りにはいきません。その人にとって最適なリハビリはどういうものか?その答えを見つけるためには、やはり本人が何を求めているのかを知ることが最短距離となります。しっかり患者さんに寄り添い、心開いてもらえるよう明るい笑顔で、いろいろな話をしながら糸口をつかんでいきます。

人と話をするのが好きだから
しゃべれない方の傷みがわかる

私自身、人とコミュニケーションを取ることが大好きで、人と関わる仕事をしたいと思っていました。高校のときに、将来手に職を付けられる進路を選びたいと思い、リハビリテーションの仕事を調べていて「言語聴覚士」という資格を知りました。自分自身が人と話をするのが好きなだけに、「自分の意志が伝わらないのはどんなにつらいことだろう?」とその心の痛みを想像。そんな患者さんのサポートがしたいと考え、この仕事を選びました。
この病院には実習でお世話になり、チーム医療体制や設備に惹かれました。自分一人の思いだけでは実現できないことも、いろいろな専門家の知識を統合することで実行できる、そう考えて就職を決めました。
言語聴覚士になって3年目。まだまだ勉強と経験を重ねながら、成長していきたいと思っています。この資格自体、それほど知られているわけではありませんが、高齢化社会を迎え、社会的ニーズは増していく一方。どんどん皆さんにチャレンジしてほしいと思いますね。

言語聴覚士の一日

8:45
始業。
朝礼。朝の申し送り事項を共有。
9:00
リハビリ開始。1人の患者さんに対して1時間。3名の方と一緒にリハビリを行います。
12:00
昼食後、ミーティングやカンファレンズを実施。患者さんの症例を共有します。
14:00
午後のリハビリ開始。午前中と同様、1人1時間、3名の患者さんと訓練をともにします。
17:00
リハビリ終了。カルテを記載し、その日得た情報を他の方と共有。業務終了。
 
言語聴覚士の一日

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